ゴールデン・レトリーバーの遺伝性疾患 股関節形成不全

ゴールデン・レトリーバーの遺伝性疾患『股関節形成不全』まとめ 〜もう1度改めて知っておきたい〜

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2015年12月に、ゴールデン・レトリーバー セナは1歳を迎えます。ゴールデン・レトリーバーの遺伝性疾患の筆頭は『股関節形成不全』。1歳(12月齢)を過ぎると、股関節形成不全の検査・診断が可能となります。

もうすぐ1歳だね!

ゴールデン・レトリーバー セナ 11ヶ月

セナの出身ブリーダー プレジールケンネルでは、親犬について股関節形成不全の検査は行われています。しかし、親犬が現時点で股関節形成不全を患っていないからといって、子犬が股関節形成不全を発症しないかといえばそうではありません。

犬に、股関節形成不全の可能性があるのか知りたい

犬が一旦股関節形成不全になってしまうと、運動制限や投薬などの温存療法か、外科的治療をしていく必要があります。股関節形成不全の原因は、70%が遺伝的疾患、30%が環境要因との結果がでています。

日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Networkで股関節形成不全を診断可能

日本動物遺伝病ネットワーク JAHD Network from 日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Network

 

犬の股関節形成不全を検査できるのは、日本でJAHD Network(日本動物遺伝病ネットワーク)だけです。犬が股関節形成不全になった時、次の様な症状を見せると日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Networkの股関節形成不全のページに記載がありましたので、引用させていただきます。

犬が股関節形成不全になった時にみせる主な症状
  • 不自由な足取りで歩く(跛行:はこう)
  • 歩き始めに、こわばった歩様になる
  • 散歩の途中で座り込む
  • 走るのを嫌がる
  • ジャンプをしなくなる
  • 階段の上りを嫌がる
  • 寝ていることが多く、寝ている状態から起き上がるのが困難
  • 頭を下向き加減にして歩く
  • 歩くときに腰が左右にゆれる

これらの症状が出てきたときには、股関節形成不全が発症している状態です。発症する前に、股関節形成不全の可能性の大小を図るのが検査です。

 

股関節形成不全の検査をしようと思ったら・・・

ゴールデン・レトリーバー セナが産まれたブリーダー『プレジールケンネル』では、股関節形成不全の検査を推奨しています。犬が1歳になった後、1歳半迄の間に動物病院で検査を行うことで、プレジールケンネルにてJAHD申請料金3,000円を負担して下さるようです。動物病院でのレントゲンなどの検査費用は、飼い主負担です。

詳しくはプレジールケンネル内の遺伝疾患のページに記載されていますが、そちらのページには正常な股関節と股関節形成不全の犬のレントゲン写真が複数枚掲載されているので股関節形成不全ってこういうことなんだ。と理解しやすいと思います。

股関節形成不全検査の流れ

股関節形成不全検査

【概要】飼い主が動物病院に検査を依頼し、飼い主がJAHDに書類を送る

 

日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Networkは、動物病院での検査結果を受け、股関節形成不全の診断・登録をする機関です。股関節形成不全の検査を行うにあたって、JAHD Network指定の動物病院はありませんのでかかりつけの動物病院などを利用することになります。

▼股関節形成不全を動物病院で行う際の注意点

股関節形成不全の検査はJAHD Networkが定めた方法があり、その方法に従って行わないと診断ができない点です。そのため、動物病院には、レントゲンの撮影法と膝蓋骨脱臼の診断法を書面で依頼する必要があるそうです。

▼かかりつけの動物病院で股関節形成不全の検査ができるのか

現在通っている動物病院では、股関節形成不全の検査ができそうにありません。そのため、レントゲン設備などを備えた動物病院を探す必要がありそうです。レントゲンは犬に麻酔をしないでも撮影可能です。

しかし、動物病院や犬の状態(興奮して暴れる等)によっては麻酔をする場合もあるそうなので、股関節形成不全の検査をする場合にはしっかりと動物病院を調べてから決めたいと思っています。

▼股関節評価ポイントと股関節形成不全の関係

ちなみに、ゴールデン・レトリーバー セナの父親の股関節ランクは(9・9)、母親の股関節ランクは(5・6)です。セナのお父さん犬は、股関節ランクが良いとはいえません。数値が低いほうが優良です。(左脚・右脚)と片足ずつ評価されています。

評価ポイントが示す関節炎の確率
評価ポイント 明らかに関節炎ではない確率(約) グレーゾーン 明らかな関節炎である確率
0〜1 100% 0% 0%
2〜3 90% 10% 0%
4~5 60% 40% 0%
6~7 15% 80% 5%
8~9 6% 77% 17%
10〜11 0% 62% 38%
12〜13 0% 40% 60%
14~15 0% 18% 82%
16~以上 0% 0% 100%

評価ポイント6以上(片足)で、明らかに関節炎の所見が認められていることを意味します。評価ポイントが8~9になってくると、明らかに関節炎ではないといえる割合はたったの6%。評価ポイント10以上では、関節炎の兆候が何かしら見られるという状態です。

ゴールデン・レトリーバー セナの父犬 股関節数値公開情報

プレジールケンネル フラン 股関節

ゴールデン・レトリーバー セナの母犬  股関節数値公開情報
プレジールケンネル れもん 股関節

父犬の股関節ランク(9・9)というのは、両足とも関節炎ではないと言い切れる確率は、たった6%としかありません。7割以上も確率で股関節形成不全グレーゾンと判定されていることを示しています。

▼プレジールケンネルでの股関節ランクは、FCI評価法を使用

プレジールケンネルでの股関節形成不全のポイントにAやBとランク分けされているのは、ヨーロッパのFCI基準が元になっています。ヨーロッパの他に、アメリカの股関節形成不全不全検査、OFA診断などもあります。

FCI評価内容
FCI評価 股関節形成不全の評価内容 JAHD評価ポイント
「A」 関節形成不全症の兆候なし 0~4
「B」 ほぼ正常な関節 5~11
「C」 軽度の関節形成不全症 12~15
「D」 中度の関節形成不全症 16~20
「E」 重度の関節形成不全症 21~45
日本で股関節形成不全の割合は、どのくらい?

日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Networkが、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーの股関節形成不全の罹患率(疾患に罹ってる割合)の調査を家庭犬を対象に行った結果です。46.7 %の犬に股関節形成不全が認められたという、結果が出ました。

46.7 %というのは、半数近くもの犬が股関節形成不全を患っていることを示しています。2001年と少し前の調査であり、現在は多少改善しているかもしれませんが、股関節形成不全への対策は大きく変わっていないことを考えると劇的に良い方向へ変わっているとは考え難いでしょう。

▼日本と欧米諸国の股関節形成不全の比較

日本での股関節形成不全の疾患率、46.7%がいかに高いかが分かります。

股関節形成不全の検査、した方が良いの?

股関節形成検査の犬への負担は、レントゲン撮影時に麻酔や鎮静剤等を使用しなければそれほど大きくないそうですが、症状が出ていない時点で検査をすべきかどうかは、動物病院の獣医師によって多少意見の分かれるところだと思います。

▼麻酔をしなくても犬のレントゲン撮影は可能

しなくても良い麻酔を犬にしたくはありません。犬のレントゲンは、大型犬であっても複数のスタッフで犬を抑える形で撮影することができます。動物病院に人手がしっかりあるか、場合によっては飼い主がレントゲン撮影に付き添えるか等確認し、親身になってくれる動物病院を選ぶことが大事です。

▼犬の股関節の状態を詳しく知れば、予防が積極的にできます

現時点で股関節形成不全と明らかに診断されなくても、股関節形成不全の兆候があるか、ないか、状態を知るだけでも意味のあることです。股関節の炎症を抑えるように、早い段階から運動や食事、環境に気を使うことで、将来的に重篤な股関節形成不全を患う可能性を低くすることが可能です。

子犬をお迎えする前には、両親犬の股関節情報を必ず確認

股関節形成不全をはじめとした遺伝的疾患を防ぐ最も有効な方法が、股関節形成不全のリスクが少ない母犬・父犬を交配させることです。そして、ゴールデン・レトリーバーの子犬を迎えると決める時には、しっかりと両親犬の股関節ランクなどを確認することが必要です。

 

ゴールデン・レトリーバーの子犬をお迎えした後は、股関節形成不全をいかに発症させないかが大事となってきます。これから、子犬をお迎えする場合は、股関節ランクの良い両親犬の元に生まれた子犬を選ぶことを強くお勧めします。

ゴールデン・レトリーバー セナ

生後11ヶ月 ゴールデン・レトリーバー セナ

 

飼い主ができることは、股関節形成不全についての情報をもち、信頼できる優良なブリーダーから子犬譲り受けることです。そうすることで、遺伝子疾患を持つゴールデン・レトリーバーが生まれてくる可能性を低くすることに、少しでも貢献できると思います。


日本動物遺伝病ネットワーク:JAHD Network内の情報ページ


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