犬と散歩中突然、野良猫に襲われる。
一昨日の晩、セナと散歩をしている際、
突然、野良猫が私たちをめがけて襲いかかってきました。
約一年前、サービスエリアでセナめがけて大型犬が突進し
危うく怪我をしそうになった出来事がありました(詳しくはこちら)。
あの時も相当怖かったですが、執拗に攻撃を仕掛けてくる黒猫は、また違う恐怖でした。
『野良猫に襲われる』なんて一見冗談のように思えますが、
何の前触れもなく動物が躊躇なく襲ってくるのはとても怖いものでした。
野良猫に襲われて、逃げるまで
その時歩いていたのは、暗めの道ではありますが、これまでセナとの散歩で何度も通ったことのある道でした。
道の両側が茂みになっているので、虫がつかないようにと、
比較的道の真ん中を歩くようにしていました。
広めの歩道で5~6m前後はあったかと思います。セナも落ち着いて歩いていました。
そんな普通にただ歩いている時に、
いきなり、茂みの中から、黒い野良猫が私たちを行く先を塞ぐように飛び出してきて背中を丸めて、威嚇を始めました。
どうしようと、思った瞬間、野良猫がシャーという様な声を出しながら攻撃を仕掛けてきて・・・
恐怖しかありません。
最初は、セナに襲いかかろうとした野良猫。
このままだとセナが怪我する、セナを守らないと。
それだけが頭に浮かびました。
といっても、どうしたらいいかまで考える余裕がなく、
『来ないで!』と大声で猫に言っても、全くひるみません。
セナは、怖がるというよりも、『猫が来たよ!』という感じ。
持っていた散歩バックを振り回したり、
どうにか猫の攻撃をかわしながら
来た方向に逃げようとした時
足がもつれて私が転んで尻もち、
猫がここぞと思ったのか、私を引っ掻いてきました。
完全に猫は、攻撃をする気・・・
もう、このままだと次はセナが怪我すると思って
気づいたら、散歩バックや持っていたペットボトルを
猫に向かって投げていました(当たってません)
それに少し驚いたのか、一瞬、猫が茂みに戻りました。
その隙にセナを引きずる様に、どうにか猫から逃げて来たんです。
野良猫は、逃げる私たちに向かって、もう一度茂みから出て来て
最後の最後まで、猫は私たちに向かって攻撃を試みていました。
ある程度距離ができたところで諦めた様で、茂みに戻っていきました。
セナには、怪我がなかったこと、それが何よりで・・・。
散歩バッグや携帯、全て放り投げて逃げて来てしまったけど戻るに戻れない・・・戻ったら確実にもう一度襲われる。
なぜか私は片足の靴まで脱げていて。
どうしようと途方にくれていたのですが
たまたま通りかかった人が、散歩バッグや携帯、靴などが散乱していることに気づいてくれて、持って来て下さり助かりました。
他にも2〜3人通ってましたが、私たちに攻撃してきた黒い野良猫は出てくることはありませんでした。
なぜ突然野良猫が襲いかかってきたのか、分かりません。
人は大丈夫なのか、犬だったからなのか、でもそのあと小型犬は通っていたし。
大型犬がだめ?
一度攻撃したら気が済んだのか・・・自分達がたまたまタイミング悪く最初に狙われたのでしょうか。
広めの歩道で茂みに近づいたわけでもないですし、
茂みはかなり暗くて猫がいることすら私もセナも気づいていませんでした。
子猫でもいたのかもしれませんし、他の猫と喧嘩したあとだったのかも・・・などと可能性を思い巡らせました。
普段から人がそれなりに通る道なので、縄張りに入ったことも考えにくいです。
猫には転嫁行動というものがあるらしく、突然凶暴化する理由の1つにあげられているそうです。
転嫁行動とは、猫が何らかのタイミングで驚いたり、興奮・緊張状態にある時、その原因とは全く関係ない人などに向かって突然攻撃することだそうです。
その後、私もセナも落ち着くまでかなり時間がかかって、
自宅まで20分くらいの距離のところを気持ちを落ち着かせながらゆっくりゆっくりと帰りました。
私は若干の放心状態、ただセナに怪我が本当になかったかだけが心配で。
でも、多分怪我はなかっただろうという安堵感と。
猫に噛まれたり、引っ掻かれたりしたら病院へ
もし今回セナが野良猫に噛まれたり引っ掻かれたりしていたら、
動物病院に連れていくことになりましたが、
今回の怪我は人です。
病院に行くか迷いましたが、猫の爪や口には菌が沢山あり感染症を引き起こす可能性がある・・・
しかも野良猫。
それが気になって、野良猫に襲われた翌日整形外科に行ってきました。
見た目としてはちょっとした傷に見えるもので、病院に行くのも気が引けるのですが、
猫の感染症はかなり怖いらしいので後々になって大事になるよりもと思い、行くことにしたのです。
そして、抗生物質が処方されました。
セフカペンピボキシル塩酸塩、フロモックスのジェネリックです。化膿止めとして処方されました。
猫でできた傷は油断禁物
野良猫に引っかかれたのは、生涯初。
傷としてはそのままにしていれば、治りそうなもの。
こんなひっかき傷で病院に行くのも・・・と思っていましたが、結果、行ってよかったです。
医師も野良猫に引っかかれたり噛まれた場合は感染症が怖いと言っていました。
様々な感染症がある様で、ネコひっかき病・パスツレラ症など。
- ネコひっかき病:原因菌バルトネラ菌によって、小さな傷であっても、そこから細菌感染・リンパが腫れて発熱等が起こる可能性がある感染症。
- パスツレラ症:犬猫が保菌しているパスツレラ菌による感染症。保有率は非常に高く、犬の約75%、猫の約100%が口腔内常在菌として保有。
ネコひっかき病は、人が発症する感染症です。
パスツレラ症は、犬は感染しても発症しないことが多いそうです。
飼い猫に噛まれてパスツレラ症を発症した女性
猫に噛まれパスツレラ症まとめ① pic.twitter.com/NRucKwGXiB
— ゆき乃 (@yukiNoy) August 4, 2016
小さな傷に見えますが、内部が膿んでしまったそうです。
一度ふさがった傷口を開いて、膿を出す必要があったのだとか・・・。
その野良猫に噛まれてないよね?引っかき傷だけ?噛まれていたら、もっと大変だからね。
と何度か医師に確認されました。
抗生物質を4日間程飲んで、週明けに出来ればもう一度見せにきて下さいと言われました。
また、自宅にある消毒液でいいから、患部を消毒して清潔に保つ様に、と。
野良猫に引っ掻かれた後の散歩の帰り道、手持ちの水で傷口を流すことだけはしました。
どこか公園によって流水で流した方が良いのかなと思いましたが、
猫がいる様な場所には近づけなくて、帰宅してから流水・消毒しました。
猫に噛まれた傷・引っかかれた傷は一見大丈夫に見えても
数日後・1週間後、遅ければ2週間後から化膿することもあり、その場合放っておくと患部の化膿だけでなくリンパ節が腫れてくるそうです。
他にも転んだ際の擦り傷がありましたが、
それを見て医師は『傷の大きさはこっちの方が大きいけど、猫の傷は小さくてもね〜・・・』という感じでした。
記憶に新しい、野良猫に噛まれた結果マダニ感染症にかかり死亡したニュースもありましたね。
マダニが媒介するウイルス性の病気、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)の感染はこれまで、犬では確認されていませんでしたが、犬での発症も確認されました。
参考:厚生労働省 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A
国内でSFTSを発症したイヌの症例が確認されました。
雑種4歳(避妊メス)、元気消失,食欲廃絶を主訴とし、発熱、CRP上昇(7mg/dl),白血球減少(1700/ mm3)、血小板減少症(14万/ mm3)、GPTとALP 上昇、溶血、軟便から血便等を呈し、ネコのSFTSと類似した症状を示しました。
急性期にウイルス血症、その後、IgM抗体、IgG抗体が検出され、回復しました。多くのイヌは不顕性感染(ふけんせいかんせん)すると考えられていますが、一部が発症する可能性があります。イヌにおいてSFTSが疑われる症状が認められた場合は、ウイルス学的な検査が必要です。
※不顕性感染(ふけんせいかんせん)とは:感染細菌やウイルスなど病原体の感染を受けたにもかかわらず,感染症状を発症していない状態をいう。一般に感染しても必ず発症するとはいえず,大部分がこの不顕性感染となる。発症はしていなくても、保菌をする可能性もある。
犬が猫に引っかかれたり、噛まれた場合、人が発症する様なネコひっかき病やパスツレラ症に感染することは少ないですが、傷口が膿んでしまって他の感染症を引き起こすこともあります。
まとめ
犬は猫媒介の感染症になりにくいことはわかりましたが、
もし怪我をしていたら抗生物質の投与や傷口の処置等々・・・動物病院への通院が必要になるでしょう。
それを考えると、本当にセナに怪我がなくて良かったです。
また、猫は顔や目をめがけて引っ掻くことが多いそうで、最悪の場合失明します。
セナがやられていたらと思うと怖くて仕方ありませんでした。
猫が犬に襲いかかることがあるとは話には聞いていましたが、
まさかセナと散歩中に本当に野良猫に襲われるなんて思っていませんでした。
調べてみると同じ様な経験をされた方もチラホラいらっしゃる様で、
犬と散歩中にいきなり野良猫が飛びついてきた、何匹も飛びかかってきた、
人も犬も怪我を負った等・・・前触れなく襲われた話が多くありました。
もし同じ様なことに次遭遇したらどうしよう。と。
野良猫に襲われているときは、猫の習性や猫は水が苦手だからなんて、
考える間もありませんでしたが、手元のペットボトルの水を撒けばよかったかもしれないと、帰宅後に思いました。
猫には申し訳ないですが、攻撃されればこちらも守るために必死になります。
でも、また同じ様に野良猫に襲われても、
ペットボトルを取り出して水をまく余裕なんてない様な気がします。
それくらい、猫は突然に素早く、しつこく、攻撃をしてきました。
とにかく、そこの道はもう通らない様にしようと思います。
気をつけても防げるものではない部分も多々あるのですが、
どうか皆さんのワンちゃん、オーナの方々が同じ目に逢いませんよう、
危険を感じたらできるだけ素早く遠ざかってくださいね。
繰り返しになりますが、セナに怪我がなくて本当に良かったです。