[ヤギミルクのまとめ]
栄養満点で消化に優しいヤギミルクと牛乳の違い。
お腹に優しくて栄養満点、ヤギミルク
犬に栄養満点ヤギミルク(ゴートミルク)を。
牛乳と違って、たった30分で消化できる!
ゴールデン・レトリーバー セナの腸内環境を良くすること、栄養補給・免疫力アップを目指して、ヤギミルク(ゴートミルク)をあげはじめました。
ヤギミルクは、栄養満点・母乳と似ている成分・牛乳よりもお腹を壊さない・免疫アップによい・消化されやすい・・・と様々な身体に良い特徴があるとされています。
せっかく身体に良いものをあげるのですから詳しく正しくヤギミルク(ゴートミルク)について知っておきたいと思い、専門的な根拠も交えながら記事にまとめていきます。
おすすめヤギミルク
ヤギミルクの原産国は中国製・オランダ製・アメリカ製が多いです。
おすすめのヤギミルクはオランダ製もしくはアメリカ製のヒューマングレードのミルクです。
セナが飲んでいるアメリカ産ヤギミルクは、日本では"ペット用ヤギミルク"として販売されています。しかし、同ヤギミルクの原産国アメリカでは犬用というわけではなく人の飲用として製造・販売されている製品であり、品質に安心感があり長く愛されているヤギミルクです。
目次
牛乳の代わりにヤギミルクという選択
日本でヤギミルクといえばゴートチーズやヤギミルクを使った石けん・化粧品などで知られていますが、ミルクとして飲むには少々馴染みが薄いものです。
日本では、ミルクといえば牛乳ですよね。
しかし諸外国では牛乳の代わりにヤギミルクが飲まれることもあり、人にも犬にも栄養満点でお腹に優しいのがヤギミルク(ゴートミルク)なのです。
from prevention
犬に牛乳をあげるとお腹を壊すかも
牛乳の栄養価は高いですから犬に牛乳をあげてみようかな、そんな風に思ったことありますでしょうか。
犬に牛乳をあげればミルクの香りがそそり喜んで飲んでくれるかもしれません。
しかし、犬が牛乳を飲むと多くの場合消化が上手くできずにお腹を壊してしまうのです。
セナも乳糖を含んだ免疫ミルクという免疫アップのためのミルクを飲んだら、お腹がゆるくなってしまったのでヤギミルクにたどり着きました。
免疫ミルクは人用犬用ともに中身は同じだと動物病院で伺いましたが、犬用は動物病院専売品のようです。
牛乳だとお腹を壊してしまう犬が多い一方でヤギミルクはお腹を壊すことなく飲めるのは何故なのでしょうか?
ヤギミルクと牛乳はよく比較されており、ヤギミルクの良さを知るためには牛乳についてまずは基本的なことを知っておくと良いでしょう。
改めて知る牛乳。お腹を壊しやすいのはなぜ?
人の食生活のなかでも身近な牛乳は様々な乳製品へ形を変えています。
前述のように牛乳を飲むとお腹を壊してしまう人や犬が多い一方で
ヨーグルトやチーズでお腹を壊すというのはあまり聞いたことはありませんよね。
様々な乳製品へと形を変えている牛乳
フレッシュミルクを飲むとお腹を壊してしまうのは一体なぜなのでしょうか。
牛乳を飲んでお腹を壊す原因は主に2つ
牛乳を飲んで下痢をしてしまう場合に考えられる主な原因は2つあります。
- 牛乳アレルギー
- 乳糖不耐症
です。
( 原因 1 ) 牛乳アレルギー
牛乳を飲んでお腹を壊す1つ目の理由が、「牛乳アレルギー」です。
牛乳のタンパク質は80%をカゼインというタンパク質が占めています。
カゼインの内訳はαカゼイン・βカゼインが半々なのですが、そのうちのαカゼインというタンパク質の種類が牛乳アレルギーを引き起こす主な原因たんぱく質といわれています。
また、牛乳アレルギーの症状は即時型だけでなく少し遅れて反応する場合もあり、お腹を壊すなどの胃腸系にアレルギー症状がでることが多いようです。
( 原因 2 ) 乳糖不耐症
牛乳を飲んでお腹を壊す1つ目の理由が、「乳糖不耐症」です。
牛乳アレルギーよりも多くの人や犬に起こりやすいのが乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)です。
牛乳を飲んでお腹を壊した時には、"乳糖(ラクトーゼ)が分解できないことが原因"といわれることが多く、この症状を乳糖不耐症と呼んでいます。
乳糖は自然由来の糖分であり、乳糖を分解するためには消化酵素(ラクターゼ)が必要です。
小腸で分泌される消化酵素(ラクターゼ)が不足している場合には、乳糖が分解できずに消化不良・下痢などの症状を引き起こしてしまいます。完全な乳糖不耐症ではない限り、毎日少量ずつ習慣的に牛乳を飲むことで徐々に消化酵素(ラクターゼ)が分泌するようになるそうです。
乳糖の分解できないことが下痢の原因に
参考
牛乳に含まれる乳糖とは?(明治より引用)
牛乳に含まれる炭水化物(糖質)の99.8%が「乳糖」と呼ばれる物質です。砂糖などと違って甘さはありません。エネルギー源としてだけでなく、カルシウムや鉄分の吸収を助け、整腸作用などの働きがあります。
ただ、日本人の成人の約10%は体内の「乳糖分解酵素」(ラクターゼ)の働きの弱い人で、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢をすることも。こんな場合は温めて少しずつ噛むように飲んで、量を増やしていくと乳糖分解酵素が活性化します。
以上のように牛乳を飲んでお腹を壊すのは「牛乳アレルギー」もしくは「乳糖不耐症」が原因だったのですね。
ところで、赤ちゃんもミルクを飲みますよね。
なぜミルクの乳糖を分解できるのでしょうか。
なぜ赤ちゃんは乳糖を分解できるの?
人も犬も生まれて最初に飲むのは、お母さんのミルクです。
人・犬の母乳にも乳糖は含まれています。
ではなぜ母乳でお腹を壊さないのか?
なぜなら
乳幼児の消化器官では乳糖を分解する「乳糖分解酵素」(ラクターゼ)が分泌されているからです。
しかし、この乳糖分解酵素であるラクターゼは離乳とともに分泌が減少してしまいます。
成犬になるにつれて、乳糖消化酵素が減少
犬も同様です。
子犬の時はお母さんの母乳に含まれる乳糖を分解するための消化酵素がでているのですが、成長とともに乳糖消化酵素の分泌は減少していきます。
ヨーグルトやチーズはお腹を壊しにくいのはなぜ?
フレッシュミルクを飲むとお腹を壊す。
そんな症状を抱える人も犬であっても、牛乳を原材料とするヨーグルトとチーズではお腹を壊しにくいのはなぜでしょうか。
加工の過程で成分が変わる!
明治HPにとてもわかりやすく「ヨーグルトやチーズがお腹に優しい理由」が書かれていましたので引用して紹介します。
ヨーグルトやチーズはお腹に優しい(明治より引用)
人の体は余ったカロリーをカルシウムや鉄分の吸収を助け整腸作用がある「乳糖」ですが、日本人の中にはこの乳糖を分解できず、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするという「乳糖不耐症」の人がいます。
しかし、ヨーグルトなら乳糖がすでに20〜30%分解されており、乳酸菌が出すラクターゼという酵素が残りの乳糖も体内で分解。
乳糖はチーズの製造段階でほとんどホエイに移行します。
チーズには乳糖がほとんど含まれません。
そのため乳糖不耐症の人でもヨーグルトやチーズなら安心して召し上がれます。
ヨーグルトは乳糖が20-30%分解されている、その上乳酸菌が乳糖の消化酵素を出しているんですね。
そしてチーズにいたっては乳糖がほとんど含まれない。
なるほど、だから牛乳が原料のヨーグルトやチーズを食べても乳糖でお腹を壊すことが少ないわけですね。
確かにセナも乳糖の分解は不得意ですが、生乳100%のヨーグルトでもお腹を壊しません。それに、ヤクミルクと牛乳で作られた長持ちおやつのヒマチーはセナの対好物です。
人も犬も牛乳によってお腹を壊してしまう時の原因は主な2つ、「牛乳アレルギー」もしくは「乳糖不耐症」でした。
では、牛乳の代わりに選ばれることの多いヤギミルク(ゴートミルク)の乳糖やタンパク質にはどのような特徴があるのでしょうか。
ヤギミルク(ゴートミルク) 6つの特徴
ゴートミルクって牛乳より何がいいの?
ヤギミルクにはこんな特徴があります。
ヤギミルクが牛乳よりも消化されやすい6つの理由
- ヤギミルクに含まれる乳糖の量は、牛乳の乳糖より少ない
- ヤギミルクに含まれる乳糖の大きさは、牛乳の乳糖よりも小さい
- ヤギミルクに含まれる脂肪球の大きさは、牛乳の脂肪球よりも小さめで均一
- ヤギミルクに含まれる脂肪の種類は、中鎖脂肪酸が主
- 脂肪分解に大きく関わる含硫アミノ酸のタウリンが多く含まれる
- ヤギミルク含有の主たんぱく質は食物アレルギーを引き起こしにくい
ヤギミルクに含まれる乳糖の量・大きさの違いなどが、牛乳よりも消化されやすい理由になっているようですね。
もう少し詳しくヤギミルクの特徴を確認していきましょう。
まず、1つ目の特徴であるヤギミルクに含まれる乳糖の量についてです。
消化が良い理由1:ヤギミルクに含まれる乳糖は、牛乳の乳糖より少ない
乳糖(lactose)は自然のミルクのほとんどに含まれています。
もちろんヤギミルクにも乳糖は含まれていますが
ヤギミルクの乳糖含有量は牛乳よりも10%程度少ないです。
(Global Journal of Animal Scientific Research)
ヤギミルクと牛乳の乳糖含有量の違い
Lactose=乳糖
乳糖が10%程度少ないといってもあまり変わらないと思ってしまいますよね。
乳糖の消化には含有量だけでなく大きさも関わっています。
消化が良い理由2:ヤギミルクに含まれる乳糖は、牛乳よりも小さい
ヤギミルクに含まれている乳糖の大きさは、牛乳よりもやや小さめです。
そのため、消化酵素が乳糖に効果的に作用するとされています。
こうして改めてみるとヤギミルクと牛乳の乳糖の違いは若干にも感じますが、実際に牛乳の乳糖分解が苦手でもヤギミルクの乳糖は大丈夫という人・犬が多いのも事実です。(Benefits of Goat Milk vs. Cow Milk)
数値上では僅かと思える差が、消化には大きく関わっているのでしょうね。
そして、ヤギミルクが消化がよい理由は、乳糖だけではありません。
消化が良い理由3:ヤギミルクに含まれる脂肪球は均一で小さめ
ヤギミルクの脂肪が消化されやすい理由として、
脂肪球の大きさが牛乳よりも平均的に小さい上に均一の大きさであることが挙げられます。
ヤギミルクの脂肪球よりも大きい牛乳の脂肪球は、一体どの程度の大きさなのでしょうか。
牛乳に含まれる脂肪球の大きさ
牛乳を製品として販売するためには搾乳から時間が経過しても乳成分が分離しないように、均一化という工程が必要です。
均一化工程によってばらばらだった牛乳の脂肪球の大きさが均一化され、平均3μm程度の脂肪球になります。
脂肪球が小さければ小さい程コクがなくなるために、あえて脂肪球を大きめに揃えて均一化をはかっている牛乳もあります。(例:森永のおいしい牛乳など)
脂肪球の均一化が必要な牛乳に対して、ヤギミルクの脂肪球の大きさはどうなのでしょうか。
ヤギミルクに含まれる脂肪球は、天然のままで均一化されている
同じ個体からとれるミルクであっても、牛乳の脂肪球のサイズはばらつきが大きいのに対して、
ヤギミルクの脂肪球は自然のままで均一化されています。
そのため、牛乳は搾乳の翌日には乳成分が分離してしまうのですが、ヤギミルクは搾乳の翌日になっても分離しません。
ヤギミルクの脂肪球は、小さく、そして均一
from Edge wick farm
ミルク一般の脂肪球(加工前)の大きさは0.2μm〜20μmと幅があるものの、ヤギミルクの脂肪球は牛乳の脂肪球よりも平均的に小さいことがわかっています。
犬のヤギミルクを検索していると『ヤギミルクの脂肪球の大きさは、牛乳の脂肪球の6分の1』と表現をよく目にします。調べたところによると、脂肪球の大きさには原産地・個体・季節によってもばらつきがあるため一様に『ヤギミルクの脂肪球の大きさは牛乳の1/6サイズ』とは言えませんが、場合によっては6分の1程度の大きさの差がうまれるのも事実です。
牛乳 VS ゴートミルク 脂肪球の大きさ比較イメージ
また6分の1サイズとはいえないまでも、
ヤギミルクは牛乳に比べて小さなサイズの脂肪球の占める割合が多いということが判っています。(Evaluation of size distribution)
牛
乳とヤギミルクの脂肪球比較 イメージ図
from Milk Fat Globules
乳糖と同様、脂肪球のサイズが小さいということは
体内での消化酵素が作用されやすく消化に負担がかかりにくいことを意味します。
ここまで、ヤギミルクに含まれる乳糖・脂肪球が消化に良いことを見てきましたが次はヤギミルクに含まれる脂肪の種類を確認してみましょう。
消化が良い理由4:ヤギミルクに含まれる脂肪の種類
牛乳とヤギミルクの脂肪含有量を比較すると、
ヤギミルクの方がやや脂肪分が多いかほとんど同じというデータです。
ヤギミルクの方が牛乳よりやや脂肪分が多い
左から牛乳・羊乳・ヤギ乳200mlあたりの成分比較表
from weedemandreap.com
牛乳よりもヤギミルクに含まれる脂肪のほうがやや多いと聞くと、ヤギミルクの方が消化に負担なのではないかと思いますよね。
牛乳よりも脂肪が多い、もしくはほぼ変わらないのになぜヤギミルクの方が消化に優しいのでしょうか。
その理由は、ヤギミルクに含まれる脂肪の種類にありました。
ヤギミルクの脂肪は中鎖脂肪酸が多く含まれています。
ミルクに含まれる脂肪全体に対して中鎖脂肪酸の含有割合をみてみると
牛乳17%に対してヤギミルクはその倍にあたる35%もの割合を占めます。
中鎖脂肪酸には以下のような特徴があります。
ポイント
- 他の脂肪酸よりも約5倍早く消化される
- 他の脂肪酸と消化・吸収経路が異なり、早くエネルギー消費される
- 他の脂肪酸よりも身体に蓄積されにくい
ヤギミルクに多く含まれている中鎖脂肪酸は、消化が早いという特徴を持っている脂肪酸。
ですから、含有脂肪が牛乳より多少多くてもヤギミルクは消化されやすいというわけです。
次は、ヤギミルクの消化がよい理由5つ目です。
消化が良い理由5:脂肪分解に重要な含硫アミノ酸のタウリンが多い
ヤギミルクのタウリン含有量はなんと牛乳の約20倍。
これは母乳とほぼ同じ含有量にあたります。
母乳よりも高いタウリン含有量を示すデータもあるほどです。(Non-Bovine Milk and Milk Product)
タウリンの正式な分類は含硫アミノ酸であり、アミノ酸ではありません。但し、アミノ酸の働きを助けることからアミノ酸の一種と表現されることが多い様です。
そもそもタウリンって何か?
というと
タウリンの主な働きは肝臓機能の向上であり、肝臓の代謝・解毒作用の促進、胆汁生成の役割を担います。
胆汁は脂肪を消化するという大事な機能を果たしています。
タウリン1000mg配合!といえば
from 大正製薬
このように脂肪の消化を行う胆汁生成を促進するタウリンの含有量が牛乳に比較して圧倒的に多いというのも、ヤギミルクの消化の良さの理由の1つだと考えられています。
脂分が充分に消化されないと、犬も人も下痢をします。セナもその点は顕著で脂肪分の多いドッグフードやトリーツをあげてしまうと、軟便になってしまいます。消化に負担をかけないために脂肪を少なくするのも1つの方法ですが、犬にとっても良質な脂肪は大事な栄養源なので消化しやすい脂肪や栄養構成のある食材を選んであげることも大事かなと思います。
最後に、ヤギミルクのタンパク質が牛乳のタンパク質とは異なっている点をみていきましょう。
消化によい理由6:ヤギミルクのたんぱく質はアレルギーを引き起こしにくい
牛乳でお腹を壊してしまう場合の理由として、
乳糖を分解できない乳糖不耐症の他に、特定のタンパク質に反応する牛乳アレルギーがありました。
牛乳アレルギーの主原因は、α1カゼインというタンパク質
牛乳アレルギーの主な原因物質は、タンパク質の中でもα1カゼインだと研究が進む中でわかってきたそうです。
一般的に食物アレルギーの主な原因となるのは、未消化のタンパク質です。
消化されにくく、アレルギー反応を引き起こしやすいタンパク質α1カゼインが、牛乳には多く含まれていることから牛乳アレルギーが出てしまうのです。(牛乳タンパク質の約29%がα1カゼインです)
ヤギミルクに含まれるタンパク質はどうなのでしょうか。
ヤギミルクには、僅か3%しか含有されていないα1カゼイン・タンパク質
牛乳アレルギーの主な原因になっている"α1カゼイン"というタンパク質は、
ヤギミルクのタンパク質にはたった3%しか含まれていません。
ヤギミルクに含まれるタンパク質の97%は
アレルギーを引き起こしにくい
このように牛乳アレルギーを引き起こすα1カゼインというタンパク質をほとんど含んでいないため
ヤギミルクを飲んだとしても牛乳のようにアレルギーを引き起こしにくいとされています。
こんな調査結果もあります。
牛乳アレルギーでも93%の子供がヤギミルクを飲めた
人に関する調査ですが、牛乳アレルギーをもつ子どもに牛乳の代わりにヤギミルクを飲ませた調査があります。
結果、93%の子供は何のアレルギー症状も出ずにヤギミルクを飲めたという研究結果があります。(weedemandreap.com)
牛乳アレルギーの9割の子供がヤギミルクを飲めた
牛乳アレルギーをもっていてもヤギミルクでなぜアレルギー症状が出ないのか。
それは、含まれているタンパク質の種類に違いがあったのですね。
こんな栄養に関する研究結果もあります。
その上、牛乳よりも栄養の吸収率が良い
ヤギミルクは牛乳のようにアレルギーを引き起こしにくいだけでなく
牛乳とヤギミルクを5ヶ月間それぞれのグループに飲ませた結果、
ヤギミルクを飲んだグループの子どもたちの方が身長・体重・骨格・血中のビタミン濃度等が勝っていたという研究結果もあります。
以上のように、ヤギミルクはアレルゲンとなりやすいタンパク質の含有が僅かの上に、消化性にも優れています。牛乳のようにアレルギーを引き起こしにくいため、ヤギミルクは牛乳に代わる優秀な栄養補給食材とされています。
最後に『ヤギミルクは母乳に近い』といわれる点に触れておきたいと思います。
ヤギミルクが母乳に近いといわれる理由
ヤギミルクが母乳に近いといわれる理由は
(1)タウリン含有量が母乳と近い:牛乳の20倍
(2)主に含まれるタンパク質の種類が母乳と同じ
だからです。
from D&C
また、タウリン含有量とタンパク質の種類がヤギミルクと似ているだけでなく、ヤギミルクの成分構成が母乳と構造的に近いといわれています。
栄養価が全て似ているわけではありません
ヤギミルクは母乳と近いと聞くと、含まれている各栄養素の種類・量がほとんど似ていると考えてしまいがちですが、そうではなく全体的な栄養構成は牛乳とヤギミルクのほうが成分的には似ているといわれています。
しかしながら、消化・栄養吸収に重要な部分であるタンパク質の種類や身体の成長に欠かせないタウリンの含有量そして全体的な構造が似ていることから『ヤギミルクは母乳に近い』と表現されるようです。
実際に、母乳代わりにするなら牛乳よりはヤギミルクが優秀だといわれてます。(完全に代替できるわけではなく足りない栄養素は加える必要があります)
お腹に優しいヤギミルクの特徴まとめ
犬にとってヤギミルクがなぜ牛乳のようにお腹を壊さずに消化が良いのか、またヤギミルクはなぜ母乳に似ているといわれるのか、などを詳しくみてきました。
from prevention
最後にもう一度ヤギミルクがなぜ消化によいのかポイントをまとめたいと思います。
ヤギミルクの消化の良さのポイント
- 牛乳の乳糖含有量より10%少ない
- 牛乳より乳糖が小さく消化されやすい
- ヤギミルクの脂肪球は、牛乳と異なり天然で均一
- ヤギミルクの脂肪球は、平均的に牛乳より小さい
- ヤギミルクの脂肪には、他の脂肪酸より約5倍消化が早い中鎖脂肪酸が多く含まれている
- ヤギミルクには、牛乳の20倍・母乳と同等のタウリン(肝臓機能向上・脂肪分解促進)が含まれている
- ヤギミルクに含まれる主なタンパク質は、牛乳のようなアレルギーを引き起こしにくい
以上のように、ヤギミルクの乳糖・脂肪球・タウリン高含有・タンパク質の種類などの特徴によって、ヤギミルクは牛乳よりもずっと消化負担がないミルクとなっています。
牛乳が体内で消化されるのに約2時間かかるのに対して、ヤギミルクの消化はわずか30分
ともいわれているのですから驚きですよね。
ゴートミルクの消化はわずか30分
from evergreen
牛乳とヤギミルクについて日本語の研究結果や情報は少なく、英語圏のものを主に参考にしました。諸外国では『Cow milk VS Goat milk』という議論が盛んであるということを実感し、新しい発見という感じで面白くもありました。研究論文も沢山ありました。そして、Cow milk VS Goat milkに、さらにSheep milk(羊乳)が加わることも多かったです。
日本語のヤギミルク情報は書いてある文言までもがどこもかしこも似通っているので違和感をおぼえ、一体どこの情報なの?と疑問に感じたことが、ヤギミルクについて記事にまとめることにした1つきっかけとなったのですが、調べていくほどにヤギミルクって凄いなぁ!身体に優しいのだなぁ、セナに選んで良かったなぁという思いが募っていきました。
参考文献
何よりも喜んで飲んでくれる犬が多いヤギミルク
食の細い犬や痩せ気味の犬、太りにくい犬やシニア犬、そしてセナのようにお腹が弱い犬、量さえ気をつければダイエット中のわんちゃんでもエネルギーになるのが早いヤギミルクなら飲ませやすいですね。
ヤギミルクは様々なタイプの犬にとって、消化の良い栄養源といえそうです。
おすすめヤギミルク
ヤギミルクの原産国は中国製・オランダ製・アメリカ製が多いです。
おすすめのヤギミルクはオランダ製もしくはアメリカ製のヒューマングレードのミルクです。
セナが飲んでいるアメリカ産ヤギミルクは、日本では"ペット用ヤギミルク"として販売されています。しかし、同ヤギミルクの原産国アメリカでは犬用というわけではなく人の飲用として製造・販売されている製品であり、品質に安心感があり長く愛されているヤギミルクです。
ヤギミルクが大好きなセナ