【完治を目指して】
犬の指間炎治療 & アポキル錠服用記録 [1歳9ヶ月〜2歳6ヶ月]
アポキル錠の服用日数と犬の指間炎の症状を写真でまとめた記事です。対象期間は1歳9ヶ月から2歳6ヶ月までの9ヶ月間。
ゴールデン・レトリーバー セナの皮膚炎、特に指間炎の痒みを抑えるためにアポキル錠を飲ませ始めたのは2016年9月(1歳9ヶ月)のことでした。アポキル錠投薬開始の前には、細菌検査・抗生物質・食物アレルギー検査に食物アレルギー除去・・・一通りの皮膚炎治療を行いました。
一連の治療でも治らなかった指間炎に動物病院で処方されたのが、『痒みを断ち切る』といわれる新薬のアポキル錠。
アポキル服用開始から9ヶ月が経過あひ、この9ヶ月どの程度の頻度でアポキル錠を服用し、指間炎の症状はどのように変化したのか振り返ることにしました。
アポキル錠の服用での副作用の有無についてもまとめています。
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参考:アポキル錠は体重別に3種類
セナは、体重約28kg。アポキル16mgを1日1錠服用しています。
参考:アポキル錠1日1回分の体重別投与早見表
犬の体重 | アポキル3.6mg | アポキル5.4mg | アポキル16mg |
3.0kg以上 | 0.5錠 | ||
4.5kg以上 | 0.5錠 | ||
6.0kg以上 | 1錠 | ||
9.0kg以上 | 1錠 | ||
13.5kg以上 | 0.5錠 | ||
20.0kg以上 | 2錠 | ||
27.0kg以上 | 1錠 | ||
40.0kg以上 | 1.5錠 | ||
55.0kg‐80.0kg | 2錠 |
まずは、1歳9ヶ月から2歳6ヶ月(2016年9月〜2017年6月)までのアポキル錠の服用日数を確認したいと思います。
アポキル錠 実際の服用日数
2016年9月〜2017年6月
年 | 月 | アポキル錠 服用日数 | セナの年齢 | |
2016 | 9 | 8日 | 1歳9ヶ月 | アポキル錠の投薬開始 |
10 | 6日 | 1歳10ヶ月 | ||
11 | 10日 | 1歳11ヶ月 | ||
12 | 6日 | 2歳0ヶ月 |
2016年秋・冬は、軟便・下痢・嘔吐を頻繁に繰り返していました。少なくとも週に1回はひどい下痢、それに加えて嘔吐。心配な日々でした。
その上、お腹の調子が悪い時は、アポキル錠をあげていない(あげられない)こともあり、指間炎は様子を見るしかなく、服用日数が少なくなっています。
年 | 月 | アポキル錠 服用日数 | セナの年齢 | その他 |
2017 | 1 | 18日 | 2歳1ヶ月 | 食事を生肉主体に切替開始 |
2 | 17日 | 2歳2ヶ月 | ||
3 | 9日 | 2歳3ヶ月 | 2週間程軟便・下痢を繰り返していたためアポキル錠は服用減らす | |
4 | 13日 | 2歳4ヶ月 | 4月16日から完全手作り食へ | |
5 | 14日 | 2歳5ヶ月 | ||
6 | 15日 | 2歳6ヶ月 |
2017年1月から、手作り食のお肉を加熱肉から生肉へ切り替え始めたことで、お腹の調子が良い日が増えました。軟便・下痢をすることが少なくなったことで、アポキル錠を服用させられる日も増えました。
アポキル錠を増やすべきがどうか迷いましたが、継続してアポキル錠をあげることで、皮膚炎の改善が更に進めばと思い、アポキル嬢の服用日数を増やしました。それが、2017年1月・2月のことです。
2017年3月、アポキル錠の服用日数が他の月より少ないのは、またお腹の調子を崩してしまい、軟便・下痢を繰り返していたからです。(2017年3月の成長記録はこちら) お腹の調子が一向に良くならないために、生肉食を一旦ストップしたり、ドッグフードの量を戻したりとしていた時期です。それに伴いアポキル錠の服用も一旦中断。
そして、2017年4月以降、5月、6月とお腹の調子が回復するとともに、アポキル錠の服用を再度増やし、皮膚炎を沈静化したいと取り組んでいるところです。
以下、2016年7月〜2017年6月(1歳7ヶ月〜2歳半)の指間炎の経過写真です。
(1歳7ヶ月)2016年7月 指間炎の症状
指間炎が悪化して、手の甲まで色素沈着が広がってしまっていた。この時手の甲は噛んでいないのに、毛をかき分けて見たら赤黒い部分が広がっていることに気づく。(毛は禿げた訳ではなく、症状を確認するために毛を剃りました)
アポキル錠服用開始前の指間炎写真
2016年8月
ここから下はアポキル錠 服用開始後の指間炎写真です。
1歳9ヶ月(2016年9月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
アポキル錠を飲み始めて、痒みが収まることに驚く。手を舐めないでいるセナを見るのはいつぶりのことか。
9月9日の指間炎症状写真
爪の付け根が炎症を起こして赤い、アポキルを飲んでいれば舐めない。服用をやめると舐めるので、すぐに指間炎の症状は逆戻り。
前足は触った途端に気になって舐めてしまう。アポキル錠は効いていて痒みは収まっている様子だが、まだまだ赤い。
後ろ足は、前足よりは指間炎の症状は軽い。
9月13日指間炎写真
アポキル服用開始から約1週間後の前足
足が濡れているのでわかりづらさがあるが、赤みが少し弱くなってきた。
1歳10ヶ月(2016年10月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
買い出しのために1時間程お留守番させて帰ってきたら肉球がよだれでビショビショ。血が出ていて、非常にショックだったのを覚えている。やっぱりアポキル錠を服用していないと痒くて駄目みたい。
10月5日の指間炎写真
また悪化してしまった指間炎。本当は、薬を飲ませて何とかしてあげたいが、この時もセナはお腹を壊してたため、薬を服用できるような状態ではない。アポキル錠を飲ませることはできなかった。軟膏でなんとか様子をみないといけない。
1歳11ヶ月(2016年11月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
1週間ほどアポキル錠を飲ませた後は、少し炎症が治る。しかし、また時間が経てば痒みや炎症が戻ってくる。11月後半は、お腹を壊す日が多くアポキル錠の服用は数日のみ。特に前手の指間は、体液が出るほど噛み壊している。
11月8日の指間炎写真
この指間炎の状態と痒がるセナを見かねて、アポキル錠を翌日から1週間飲ませる。
2歳0ヶ月(2016年12月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
12月2日の指間炎写真
体液が出ているとお散歩をするだけで、指間まで汚れやすくなってしまう。体液が出ている時はぬるま湯や薬用シャンプーで洗って乾かし、清潔に保つように心がける。
爪の付け根から指間も炎症。2016年12月はアポキル錠の服用1週間のみ。ここ数ヶ月同様、お腹の調子が優れずアポキル錠を飲ませれらない。
2歳1ヶ月(2017年1月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
1月6日の指間炎写真
アポキル錠を3日間飲んだ直後ということもあり、少し症状が回復。
それでも、指間は赤い。
1月24日の指間炎写真
アポキル錠を飲ませて1週間のある日、今日はかゆみが強いようで、アポキル錠を飲んでいても噛み壊してしまった。
アポキル錠のかゆみを断ち切る効果は、非常に効くものだが、炎症やかゆみがそれを上回る場合もある。
2歳2ヶ月(2017年2月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
2月26日の指間炎写真
後足の水かき部分を噛んでしまって、炎症悪化。数日様子を見たが、これ以上悪化させないために、アポキル錠を飲ませる。
2歳3ヶ月(2017年3月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録カレンダー
3月1日の指間炎写真
3月22日 お腹の調子が悪く、軟便・下痢を繰り返して、一旦生肉食を中止していた時。体調を考慮して、アポキル錠はあげず。
2歳4ヶ月(2017年4月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録カレンダー
2017年4月16日に、手作り食に完全切替完了。手作り食に切り替えてから、軟便・下痢をほとんどすることがなくなりお腹の調子が安定してきた。腸内環境は指間炎を治すためにも、身体を整えるためにも基本中の基本。皮膚炎の治癒にも希望が持てる。
アポキル錠も今まで以上に継続服用できるようになる。
4月24日の手作りごはん
4月24日の指間炎症状写真
まずは前足。前足は炎症が長いこともあって、治るのも時間がかかる。まだまだ赤みが強い。
次は後足。
元々前足よりは、炎症が控えめだったが、それでも赤くなっていた後足がかなり綺麗になった。四肢のうち一足だけだけど、炎症が治まり始めたのがこの頃。
この位前足も綺麗になって欲しい!後足も完治ではなく、症状が悪化するとまだ赤みを帯び、痒みもある様子。足裏よりも、水かき部分や、爪の付け根の赤みや炎症がくすぶっている。
2歳5ヶ月(2017年5月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
5月20日の指間炎写真
前足の爪の付け根が真っ赤。
散歩中に飴?ガム?のようなものをふんでしまった時の写真。この後綺麗に。気をつけていても、足元は危険が沢山。ちょっとしたことが炎症のきっかけになるので、注意しないと。
5月31日の指間炎写真
後足を舐めてしまった後。あんなに綺麗に戻ったように見えても(4月の写真)、完治していないために、アポキル錠を飲んでいないとまだ痒みが出る様子。四肢全てが回復していかないと、難しいらしい。
そして、一度噛み壊してしまうとこの通り、逆戻り。
2歳6ヶ月(2017年6月)
アポキル錠の服用日数と指間炎の状態
アポキル錠服用記録 カレンダー
6月12日指間炎症状写真
後足。早朝散歩から帰ってきて、朝食を準備するためにキッチンに居た少しの時間。セナから目を離した間に後足を噛んでしまい、また真っ赤に炎症が悪化。血が出る程。この日から、また1週間以上アポキル錠を飲ませる。
6月18日指間炎写真
前左足の指間が、ぷくっと腫れているのを見つける。動物病院の診療では、何か傷口からばい菌が入って膿んでしまったのでしょう、と、獣医師。この傷はなかなか治らず、よくなったり悪化したり。【追記】 2017年10月色素沈着してしまったが、やっとこの傷がジュクジュクすることがなくなった。治るまで実に4ヶ月。
以上が、2016年7月〜2017年6月までのアポキル錠服用記録及び、指間炎症状写真です。
四肢の写真について:指間炎写真は、前足・後足混合です。同じ足の写真を撮っていければより分かりやすかったのですが、なかなか難しく、撮れる時に撮れる足をとっていました。前足の方が、後足よりも炎症が強いです。
9ヶ月間で感じたアポキル錠服用に伴う副作用の有無
9ヶ月間断続的にアポキル錠を服用させてきたわけですが、副作用があったかなかったのか、について書きたいと思います。
アポキル錠は副作用の少なく安全性の高い薬だと言われていますが、副作用が全くないわけではありません。アポキル錠試験の中では、僅かではありますが下痢や感染症の副作用が報告されています。(アポキル錠の副作用・Q&Aに関するまとめ記事はこちら)
そしてセナの場合ですが、アポキル錠飲み始めの2016年9月から12月までの間、軟便・下痢がとても多かったです。そして、嘔吐もありました。食事をした1時間後、食べたものを全て吐いたこともありました。食事の直後ではなかったので、吐き戻しとも違っていてとても心配したことも。
アポキル錠を服用開始するまで嘔吐をすることは少なかったので、もしかしてアポキル錠の副作用?と疑いました。
ただ、2016年9月から12月は手作り食に移行していた期間でもあり、その上アポキル錠服用開始前から、(嘔吐はしないものの)下痢・軟便の症状は多くありました。腸内環境が整っていなかったでしょう。
ですから、これらの嘔吐・下痢などの症状が一概にアポキル錠の副作用であるとは言い切れません。
最近では、2017年3月に軟便・下痢・嘔吐を頻発しましたが、これは季節の変わり目による可能性も高いです。
曖昧な表現になってしまいますが、アポキル錠服用に伴う副作用はないわけではなさそう。だけど、顕著なもの断言できる副作用は少ない。
これが、ゴールデン・レトリーバー セナに9ヶ月間アポキル錠を服用させた副作用に関する感想です。
まとめ
こうしてアポキル錠の服用と共に1年間の指間炎写真を振り返ってみると、最悪の状態になることは免れているのかなと感じます。皮膚炎に限らずですが、症状が一旦悪化すると回復には非常に時間がかかり、薬の量や種類も増やす必要が出てきます。
そのため、指間炎治療を進めていく上では「いかに悪化させないで踏みとどまるかが大事だと」獣医師からも伺っていました。
---今は指間炎を悪化させないことが大事
これは、アポキル錠をどうやめていくかの中で獣医師と話したことなのですが、指間炎が悪化すると治療は今以上に大変になる。アポキル錠をスパッとやめることは難しいから、少しずつ様子を見て減らしていけるかというトライをしないといけない、これが見解でした。
確かにその通りであり、指間炎が悪化し細菌感染を起こせば治療はふりだしに戻ってしまいます。抗生物質の連続投与が必要になり、またセナの体調が崩れるかもしれません。
《指間炎が治っていない》普段はそこに目がいきがちになるのですが、アポキル錠を飲ませていなかったらもっと悪化したでしょう。もしくは、アポキル錠の代わりにステロイド錠を服用していたら、副作用はもっと顕著に出るでしょうしリバウンドの懸念もあります。
アポキル錠をやめていくことがベストで、目指していくところ。
ただ、アポキル錠がステロイド錠などのこれまでの薬と比べると、かなり良い薬であることはセナがかかった獣医師の方たち、数人ですが口を揃えておっしゃいました。
---アポキル錠を服用とともに、根本治療を目指す
従来のかゆみ止め薬に比べて、安全性の高いアポキル錠は皮膚炎の症状を抑えながら治療期間の猶予をくれる様なものです。
根本治療のための方法の1つ、手作り食を開始したおかげでお腹の調子もグンと改善しました。腸内環境は、免疫機能の中で非常に大事な役目を持っているので、良いウンチを安定的にしてくれる様になったことは、治療の大きな一歩です。
---アポキル錠に代わる痒みコントロール方法を探す
とても良い薬である一方で、『アポキル錠の服用を減らしていかなければいけない』という課題もあります。アポキル錠以外のもので、どう痒みをコントロールしていくか、医薬品もそうでないものも取り入れている最中です。
例えば、抗炎症作用を持つ温泉藻類®「RG92」を含むスキンケアスプレー。
「RG92」は、別府温泉水から新たに発見された温泉藻類(温泉に生息する藻)なんだとか。2015年には、炎症性疾患の治療・予防薬という内容で特許取得している成分です。痒みの緩和になれば、と思います。
ゴールデン・レトリーバー セナ 2歳半
痒みをコントロールしてくれるアポキル錠。
『痒み』というのは、本当に辛いものです。特に今の季節、人も虫に刺されれば掻き壊してしまうこともあるわけで、人だってかゆみ止めなどを一生懸命塗ったりします。花粉症の季節は、花粉で鼻も目も痒いから抗アレルギー薬を飲んだり、ステロイド薬を飲んだりします。冬になって乾燥して痒くなれば、保湿剤を塗ることもあります。
人はそうやって自分で痒みをコントロールするのに、犬は自分では痒みをコントロールすることも薬を飲むことも、出来ません。ですから掻きむしってしまう。
痒がっている掻いているというのは、犬からのシグナルであり、犬にただ痒みを我慢しなさい・掻いちゃだめというのは、見当違いなんですよね。
正直なところ、長い間痒がっている姿を見ると、時には『掻くことをやめて・・・』と思ってしまうこともあり、自戒を込めて、そう思います。セナだって自分ではどうにも出来ない痒みと戦っているのにね。
アポキル錠の脱お薬は、まだ時間がかかりそうですが、1つずつやっていこうと思います。
【アポキル錠は体重別に3種類】
【参考:アポキル錠1日1回分の体重別投与早見表】
犬の体重 | アポキル3.6mg | アポキル5.4mg | アポキル16mg |
3.0kg以上 | 0.5錠 | ||
4.5kg以上 | 0.5錠 | ||
6.0kg以上 | 1錠 | ||
9.0kg以上 | 1錠 | ||
13.5kg以上 | 0.5錠 | ||
20.0kg以上 | 2錠 | ||
27.0kg以上 | 1錠 | ||
40.0kg以上 | 1.5錠 | ||
55.0kg‐80.0kg | 2錠 |
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