「がんが逃げていく食事と生活」
を読んだ感想。
そして、今できること。
「がんが逃げていく食事と生活」、この書籍を最初に手に取ったのはセナがまだ若い時、1〜2歳の時だったと思います。
皮膚症状の悪化や下痢が続き、ドッグフードから手作り食に変えようと考え始めた時に色々と調べ、須崎動物病院の院長の手作りごはんの本と一緒に読み始めた本です。
レトリバーと生活している私たちにとって、タイトルだけでとても興味の惹かれる書籍です。
レトリーバーはがん、悪性腫瘍の好発犬種。
遺伝性疾患や悪性腫瘍になりやすい犬種傾向がある中で、
-そのいつかが来ないように
-そのいつかを遅らせられるように
そんな風に思って読んでいるこの本。
「がんが逃げていく食事と生活」の内容や、感想、そして今からしていること、最後にこの書籍を記事にするにあたって考えていたこと、などについて書いています。
「がんが逃げていく食事と生活」概要と目次
概要
書籍「がんが逃げていく食事と生活」は、一言でいえば、
須崎動物病院の院長が悪性腫瘍に立ち向かうための生活のポイントや食事のポイントを紹介している本です。
愛犬のためのガン治療。余命宣告されても諦めるのはまだ早い。
今日から始められる免疫力を上げる食材・食事がすぐわかる。
食べればわかる! カラダが変わる!!
「全体食品」「発酵食品」「たっぷりの食物繊維」「体を温める食品」「ファイトケミカル」「粘膜を強くする食品」「デザイナーフーズ」で免疫力をアップする。
「がんになった犬に対してのアプローチ」が主に書かれているわけですが、
「がん細胞は毎日出来ては消えを繰り返している」とされることを考えると予防にも活かせるのかなと思います。
目次はこちら。
目次
- 1章 「がん」が消えていく食事と生活
- 2章 「がん」が起こるメカニズム
- 3章 治療方法を考える
- 4章 「がん体質」を変える食事とは
- 5章 「進行がん」が治った!元気になった!
- 6章 医師からのこんな宣告に悩んでます
「がんが逃げていく食事と生活」はいったいどんな内容の本なのか、ポイントを紹介したいと思います。
「がんが逃げていく食事と生活」内容紹介と感想
がん治療の基本的な方針として、循環やデドックスのために手作り食を推奨しています。
ただし、それが絶対という書き方はされておらず、ドライフードの時にできることも書かれています。
この書籍を手に取ったのががん予防の段階なのか、すでに悪性腫瘍になった段階なのか、などでも家族のできること・したいことは変わってくると思います。
書籍では悪性腫瘍ができた段階を基本的に想定しているためか、あくまで本で提供できる考えというところからか、選択肢があった方がいいという言い方には共感しました。
治療の選択肢があることは、時に迷ってしまうこともありますが、同時に治る希望があることでもあり心強いことだと思います。
食事の部分については既に手作り食を実践している場合は、正直目新しさはないかもしれません。
セナも既に手作り食なので特別新しい情報に感じなかったものの、手作り食も色々な考えがあるため、自分のしていること・作っているごはんを客観視するきっかけにはなりました。
「こういう考えもあるな」
そう思うことで、がん予防や健康維持・改善の新しいアイディアや取り組みのきっかけとなることもありそうです。
また、食材をグループに分けて解説しており、それぞれの食材でどんな効果が期待できるのかなどについて記載があります。
「がん」を治療して消すことを目的にしている本なので、何が悪性腫瘍に繋がりやすいのかということにも触れており、実際に須崎動物病院で悪性腫瘍・癌を治療する時のポイントも書かれていました。
個人的にはこれらの箇所が非常に興味深かったです。と同時に、治療における核心についてもう少し詳しく知りたいと思った箇所もあります。
ここは本の限界かもしれませんし、あとは治療で...とも。
そういう意味では「家庭で出来るがん対策にフォーカスしている」といってもいいのかもしれません。
実際に今から改めて気をつけようと思ったことが随所にありました。
また、愛犬が悪性腫瘍・癌を患った方の実際の体験談なども読むことができます。
まだ予防という段階なので、自分がその立場にたったらどんな選択をするだろうか?そんな風に考えながら読みました。
須崎動物病院の「がんが逃げていく食事と生活」はあくまで一つの考え方として読んでいます。
実践しているがん予防の1つ
須崎動物病院の「がんが逃げていく食事と生活」は、"がんをなくすためにできることは?"という視点で書かれていますが、がん予防だけでなく
"基本的に健康で過ごすためには?"という考えに精通する気がします。
そういう意味では健康に気をつけている中で自然に行なっていることもあり、このままで良いかもとか、このまま続けようと確認できる部分もあります。
セナは、健康面ではアレルギーやお腹の問題もあるので、がんだけにフォーカスして予防をしてきたということではなく、今よりも健康にとか今よりも免疫力を上げようとか、そういう視点で取り組んできました。
あえて、セナのがん予防として意識的に取り組んでいることの1つが「きのこの煮汁」をごはんに入れることです。
舞茸を中心にきのこを数種類。
毎日ではなく適宜作っては入れている感じです。
きのこが数種類ない時には舞茸と他のお野菜で野菜のお出汁を作ることもありますし、そのあたりはアバウトにやってます。
先日、薬膳アドバイザーの方とお話しする機会があって、「犬のごはんにきのこを入れている」と話していました。免疫アップのために。
その方はきのこも固形であげているようでしたが、セナの場合は煮汁だけです。きのこは食物繊維が多いためお腹が緩くなりやすいので、煮出して栄養を取るようにしています。
キノコについては「がんが逃げていく食事と生活」にも掲載されており、そこには「低下した免疫機能を正常に戻し、がん細胞の増殖を食い止める」と書かれています。
須崎動物病院の院長の書籍は他に「症状・目的別栄養事典」も持っており、そちらにもキノコのがん予防については書いてあったと記憶しています。といいますか、「症状・目的別栄養事典」の方が読んだのが先だったこともあり、きのこの煮汁をあげ始めたのは「症状・目的別栄養事典」がきっかけだったはずです。
レトリバーとがんと予防
「がんが逃げていく食事と生活」、この書籍を手に取ったのはセナがまだ若い時だと書きました。
何度か「がんが逃げていく食事と生活」を読み直すたびに書籍について記事を書こうと思ったのですが、セナが年齢を重ねていくにつれて"がん"がより身近になり、筆が全く進まなくなりました。
一体、なんと書いたらいいだろうか?と。
セナも7歳という年齢になって、悪性腫瘍・がんを患っている子を耳にすることが多くなってきました。
正直、病気については、その病気を患って初めてわかることがたくさんあります。
だからあくまで私が「がんが逃げていく食事と生活」の感想について今書くことは、予防的観点でしかありません。
ただ、もしですよ、セナががんになったらこの書籍についての感想を記事に書く自信がありませんでした。
だったらこの書籍について書かないというのも勿論選択肢だったのですが、これだけレトリバーたちが悪性腫瘍に苦しむ子が多い中で、少しでもこの記事を読んでくださる方がいて、こんな本あるんだ、今は健康だけどちょっと出来ることから始めようかな?というきっかけになるとしたら嬉しいし、
この本に共感できなかったとしても何らかのきっかけになるのだとしたら、この子達のためになるなら本望だなと思い、つたないながら今書くことにしました。
それでも逡巡しながらの書き上げでまとまらない部分ばかりでした。
もう既にがん疾患を抱えている子の親御さんは色々と手を尽くしていると思います。
更にいえば、がん治療の方針については西洋医療と東洋医療をどう組み合わせていくかということだったり、実際に向き合った人にしかわからない難しさでしょう。
でももし、がんと闘っている他の犬の事例を読みたいとか、他の獣医師の意見も読みたいとか、ヒントを得たいという場合には「がんが逃げていく食事と生活」は一つの選択肢にはなるかもしれません。
レトリバーでは早ければがん・悪性腫瘍が5歳前後でできてしまう子もいて、一方で悪性腫瘍を患わずに生涯を全う出来る子もいます。
遺伝的なものもあるな中で、セナの親である私には何が出来るのか。
私たち飼い主が与えているもの
-食事
-散歩
-環境
-コミュニケーション
-触れ合い
など、愛犬たちはただただ受け取る側です。
全てといっていいくらい、私たちが選択しているもので生活が成り立っています。
だからこそ、がんを発症したら「自分のしてあげた何が悪かっただろうか」「もっと出来ることはあったんじゃないか」と思うでしょう。
でも、避けられたものか避けられないものだったのか、
発症を早めてしまったのか遅らせることができたのか、
真実はわかりません。
だから、後悔が少なくなるように、努力するんですよね。
だからこそ、今できることをコツコツとやっていってあげる。それに尽きるのだと思います。
そして、痛いとかだるいとか、ちょっと不調とか、犬たちは人の言葉にできないからこそ毎日一緒にいて感じとってあげること。
「がんが逃げていく食事と生活」のサブタイトルは
〜余命宣言をされても諦めるのはまだ早い。今日から始められる免疫力を上げる食材・食事がすぐわかる。〜
です。
軌道修正は気づいた時がその時、気づいた今がこれから先の未来よりも最も早い日。
私もセナにしていることは試行錯誤の連続です。
努力はしていても自分がしていることが全てあっていると思えないし、より改善ができるんじゃないかと思っています。
願いは
セナが生涯を閉じる最後まで健康に、
出来るだけ痛い思いをせず、
自分の足で歩いて、
おいしい食事を食べて、
一緒にそばにいて笑って楽しく寿命を全うすること。
それを願って、日々この子達の健康を願って、元気でいることに感謝をしてコツコツとやっていきたいと思います。
どれだけこの子達が私たちに幸せを与えてくれているのか。
忙しさに追われてその気持ちを忘れないように。
目の前で笑っているこの子を大切に。
そして、今この時も闘っている多くの子たちにエールを。