[犬のアレルギー検査] ( 2 )リンパ球検査結果のまとめ【食物アレルギー全19項目】



皮膚炎治療の一環で受けた、犬のアレルギー検査結果についてのまとめ記事です。

犬のアレルギー検査結果・リンパ球反応試験

セナが1歳2ヶ月のときに受けたアレルギー検査2種のうち、今回の記事では[リンパ球検査の結果について]取り上げます。前回の記事、IgEアレルギー検査結果はこちら

◇アレルギー検査を行った時の皮膚炎治療記事:指間炎の原因を探る。(1)細菌・真菌感染の検査[犬の皮膚炎]
皮膚炎治療の全記事一覧

アレルギー検査2種、IgE検査とリンパ球検査は全く別物

犬のアレルギー検査においてリンパ球を用いてアレルギー反応を調べる方法は、IgE検査に比べて新しい方法です。また、IgEとリンパ球のアレルギー反応は全く別々のものであるため、各々の検査を受けることに意味があるとされています。※そもそも犬のアレルギー検査を受けるべきか否かは、ここではおいておくとして・・・

リンパ球検査は、アレルギー検査結果の精度が高いといわれる反面、IgE検査よりも検査料金が高いため獣医師によってはIgE検査を先に勧める場合があります。採血によるアレルギー検査は、動物病院や犬種によって検査費用は大きく変わることはないはずですが、セナの場合IgE検査費用10,800円・リンパ球検査費用28,080円です。

セナが受けたのは動物アレルギー検査株式会社のアレルギー検査

犬のアレルギー検査IgE検査

リンパ球検査とIgE検査を実施した会社は、同じ検査会社でした。そして、今回の記事ではセナが受けた2種類のアレルギー検査のうち、『リンパ球(ヘルパーT細胞)』を介したアレルギーを測定する、リンパ球反応検査結果についてまとめていきます。

犬のアレルギー検査結果・リンパ球反応試験

犬のリンパ球アレルギー検査費用:28,080円

※リンパ球アレルギー検査の正式名称は、リンパ球反応検査

犬のリンパ球アレルギー検査項目一覧

【1.主要食物アレルゲン】

  • 牛肉
  • 豚肉
  • 鶏肉
  • 卵白
  • 卵黄
  • 牛乳
  • 小麦
  • 大豆
  • トウモロコシ

【2.除去食アレルゲン】

  • 羊肉
  • 七面鳥
  • アヒル
  • サケ
  • タラ
  • ナマズ
  • シシャモ
  • ジャガイモ

注(1) 主要食物アレルゲン:食物アレルギーの原因としてよく報告されている食物。原因食物アレルゲンが全く判らない場合に検査する項目。

注(2) 除去食アレルゲン:除去食療法の時によく用いられる食物。原因食物アレルゲンが、おおよそ推測できている場合で、食べて良さそうな食物を探したい時に検査する項目。

IgE検査では、環境アレルゲン検査項目が含まれていましたが、リンパ球反応検査の項目は食物のみです。

ここからは、ゴールデン・レトリーバー セナ1歳2ヶ月時点でのリンパ球検査結果です。

リンパ球アレルギー検査結果数値の見方
陰性 要注意 陽性
記号
数値 1.2%未満 1.2%〜1.7% 1.8%以上
意味 リンパ球に反応しない食物抗原です 健常犬でも希に検出されることのある範囲です(5%程度) 異常値と判断されますので、食物回避をお薦めします

※抗原:生体内に侵入して抗体を作らせ、その抗体とだけ結合して反応する物質。細菌毒素・菌体成分や多くの異種タンパク質がこれに該当する。

 

食物アレルゲンの検査結果 【リンパ球反応検査結果】

1.主要食物アレルゲン

検査対象アレルゲン 数値 陰性(1.2%未満) 要注意(1.2%〜1.7%) 陽性(1.8%以上)
牛肉 0.1
豚肉 0.0
鶏肉 0.2
卵白 0.1
卵黄 0.0
牛乳 0.2
小麦 1.4    ◯  
大豆 0.2
トウモロコシ 0.7

小麦の数値が1.4%と、要注意の反応が出ました。主要タンパク源にはほぼアレルギー反応が起きていません。小麦の次に高い数値はトウモロコシですが、その数値は0.7%とアレルギー反応は示していない数値と判断できる検査結果です。

次は、主要タンパク源に変わる除去食アレルゲンの項目です。

(2)除去食アレルゲン:アレルギー反応 全陰性

検査対象アレルゲン 数値 陰性(1.2%未満) 要注意(1.2%〜1.7%)) 陽性(1.8%以上)
羊肉 0.8
七面鳥 0.0
アヒル 0.6
サケ 0.2
タラ 0.4
ナマズ 0.5
シシャモ 0.1
ジャガイモ 0.8
1.6    ◯

※(2)除去食アレルゲンとは、(1)主要食物にアレルギー反応が表れ除去食が必要ん場合に、『どのタンパク質・炭水化物なら食べられるか』を調べる項目という意味。

除去食アレルゲンでは、米の数値が1.6%と、要注意の反応が出ました。1.8以上で陽性ですので、陽性よりの要注意といったところでしょうか。米の次に高い数値はジャガイモですが、その数値は0.8%とアレルギー反応を示していないと判断できる検査結果です。

▼検査結果『要注意』の判断について

当時、気になったのが『要注意』をどのように受け止めるか。ということでした。要注意の定義を再確認すると、【健常犬でも希に検出されることのある範囲です(5%程度)】です。

つまり、要注意の検査結果が出ても、5%の犬はそのアレルゲンに対してアレルギー反応を引き起こさない。裏を返せば、要注意の検査結果が出た場合は95%の犬がアレルギー反応を示すということになります。

そのため、要注意以上は該当アレルゲンを除去すべき。という見解になります。獣医師も同じく、数%にかけるよりも除去した方が改善に繋がるだろうという判断でした。

 

ゴールデン・レトリーバー セナ リンパ球検査結果のまとめ

IgEのアレルギー検査とリンパ球アレルギー検査は同日に受け、IgE検査結果が出た数日後にリンパ球検査結果が出ました。動物病院で採血し、病院から検査機関へ血液を提出してから1週間強で、結果が動物病院に届き連絡を頂いた形です。

リンパ球アレルギー検査の結果

:小麦と米に、要注意のアレルギー反応結果がでました

 

IgE検査では陰性だった小麦と米に、リンパ球反応検査ではアレルギー反応が出た結果となりました。2つの検査結果表を比較したのが下記です。

犬のアレルギー検査結果の比較Ige検査とリンパ球検査

犬のアレルギー検査結果・米の比較Ige検査とリンパ球検査

以上のように、2つのアレルギー検査『IgE検査結果』と『リンパ球検査結果』は一致するとは限りません。IgEとリンパ球は全く別のアレルギー反応ですから、両方の結果について考慮する必要があります。

IgE検査で陰性とされた小麦と米が、リンパ球検査では要注意という結果になったことで、セナのドッグフードから米と小麦を除去することになりました。

白米と小麦だけを除去すれば良いかと思うところですが、アレルギーの交差反応を考える必要がありました。

 

米と小麦のアレルギー交差反応について

アレルギーの交差反応とは、アレルゲンとして特定された食物・花粉・植物等に、似通っている構造のアレルゲンに対してアレルギー反応を示すことです。

セナの場合は、小麦にアレルギー反応が検出されましたが、交差反応を示す可能があるものは、大麦・ライ麦などです。『可能性があるもの』と書いたように、小麦にアレルギーがあるからといって必ず大麦・ライ麦にアレルギー反応を示すとは限りません。どの程度交差性があるかは、食品によって異なっています。

最近知られるようになってきた意外な交差反応の組み合わせには、花粉と果物などがあります。

花粉と果物のアレルギー交差反応例

犬のアレルギーの交差反応

第一三共株式会社 http://www.kafunst.info/kafun/faq/q_8.php#

セナの場合は米と麦という穀物アレルギーのみであり、穀物は犬本来の食事から考えるとあえて摂取しなくてもよい食材ともいわれますから、除去に取り組みやすかったともいえます。※犬にとって穀物が必要か不要かは諸説あり、獣医師によっても考え方はまちまちです

もし、もっと多くの食物にアレルギー反応が出ていたらどの様に交差反応を考えたら良いのでしょうか。

▼アレルギー食品が多い場合の交差反応の捉え方

例えば、鶏肉や牛肉など主要タンパク源を中心にアレルギー反応が検出された場合、全ての食物について交差反応を考えていくと膨大な数の食物を除去する必要があります。食べられるものが少なくなりどうしても難しい場合は、まずは検出されたアレルゲンだけを除去していくのが最初の段階です。

検出された特定アレルゲンを除去してもアレルギー症状が疑われる場合には、次の段階として、交差反応が考えられるアレルゲンの除去をしていきます。

交差反応性の高い低いも考慮しながら、アレルギー検査結果によっては交差反応についての考え方を柔軟にし、段階を踏むことも犬の食事や生活にとっては大事なことでしょう。

もちろん、獣医師のアレルギーへの考え方、獣医師の専門性・得意分野・基本方針によっても治療方法が異なるってくることもあります。

食物や花粉のアレルギーの交差反応性については、犬も人も同様に考えて良いそうです。(参考)アレルギー検査機関が公開している交差反応一覧

 

アレルギー検査結果が出揃い、ドッグフードの変更へ

アレルギー検査を受ける前にセナが食べていたのは、ブリーダーさんから勧められたニュートロドッグフードでした。

ニュートロドッグフードの中で食べていたのは、ナチュラルチョイスのラム&玄米とシュプレモでしたが、共に玄米やオートミールが使用されていました。

改めて確認してみると米・麦類を何らかの形で使用しているドッグフードが非常に多く、米・麦類を全く使用していないものを探した結果、穀物不使用ドッグフードにたどり着きました。

こうして、ゴールデン・レトリーバーセナが1歳3ヶ月の時、ニュートロドッグフードからオリジンドッグフードへ変え、皮膚炎の経過を観察していくことになりました。

それまで、どのドッグフードがセナに合っているのか?と疑問に思うことが多かったのですが、アレルギー検査を受けたことで改めてドッグフードを吟味する機会にもなり、安心して食事をあげられるようになりました。

食べられる物が分かって一安心!

犬のおやつヒマチー

ヒマチーは食べても大丈夫だね!

 

◇前回の記事:[犬のアレルギー検査] ( 1 ) IgE検査結果のまとめ【食物アレルギー&環境アレルギー全40項目】

◇アレルギー検査を行った時の皮膚炎治療記事:指間炎の原因を探る。(1)細菌・真菌感染の検査[犬の皮膚炎]

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参考リンク
犬のアレルギー検査実施主要機関

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