ゴールデン・レトリーバーセナ 8歳の手作りごはん。
7歳頃からセナごはんでよく使うようになってきたお肉が豚肉。
一番最初に豚肉を手作りごはんに取り入れたのは5歳6ヶ月の時、そこから時々手作りごはんに使うようになり、7歳からはセナにあげたい豚肉にたどり着いたことなどもあってメインのお肉として使うことが増えました。
お肉の調理方法が変わるだけで「うまっっ」という表情を見せてくれます。
お肉の調理方法が変わるだけでこんなに喜んでくれる(嬉)
わんこはヒトほど味覚が発達していないと言われていて、確かにサプリなどを入れたごはんを食べてくれるので「苦味」などを感じにくいというのはあると思うのですが、うまうまセンサーは間違いなく高いはず!
食欲がない時も調理方法を変えるだけで食べてくれることもあります。
この記事では手作りごはんであげている豚肉レパートリーと、豚肉の薬膳・栄養の特徴ポイントをまとめました。
大型犬の手作りご飯
【豚肉レパートリー】
ローストポーク
まずは7歳頃から作り始めたローストポーク。
ローストポークだと加熱時間が短くて済むので栄養の流出も少ないだろうと作り始めました。
しっとりしてお肉が硬くなりにくいので消化にも良さそう!
ローストポークは薄くスライスしておやつにもぴったり!
セナのローストポークは無水鍋で作っています。
ローストポークといってもヒト用のように表面に焼き色をつけたりはせず、表面を色が変わる程度まで焼いたらあとは蒸し焼き。
手持ちの無水鍋のローストポークの調理方法は、冷蔵庫から出して温度を戻したお肉の表面焼いた後、厚さcm×2分弱火で蒸し焼き→15分〜30分放置で完成します。(厚さ5cmのブロックの場合弱火で10分加熱) ※無水鍋によって多少加熱時間が異なると思います
ローストポークがセナの豚肉をあげるときの基本の調理方法。
ただ豚肉赤身のブロック肉が手に入らないことも多く、そんな時は豚肉の煮込みも登場します。
豚肉の煮込み
ということで、次はポークの煮込み。
焼くだけでは硬くなって消化に悪いのでしっかり煮込んだらコラーゲンたっぷりのホロホロポークの煮込みが完成!
セナも「んまっ!」って食べてくれる!
ポークの煮込みでは煮汁のぷるぷるゼラチンが栄養の塊なので一緒にあげるようにしてます。
コラーゲンは関節に良いからね〜!
といっても、手作りごはんのお肉を全てこの煮込み肉にするとコラーゲンのせいか?セナには消化が重めな気がするので、煮込みポークを作った時はおやつやごはんの一部入れることが多いです。
コラーゲンとても大事な栄養素ですが、セナには消化負担が大きい時があるのかなと思ってます。調べてもコラーゲンの消化負担についてはほぼ出てこなかったので断言はできませんが、コラーゲンは比較的に分子が大きいようで消化に時間がかかるのかも、と経験的には理解してます。
また、煮込み肉はスネ肉などが多いのでコラーゲンが取れる一方、加熱時間が長いために豚肉栄養価の特徴であるビタミンBが減少する傾向にあるので、栄養価的にはもったいないかなと思うこともあります。
ただ煮込みポークは継続的にあげ続けるわけではないので許容範囲かなと思ってます。
それに、煮込みのほろほろ肉は、栄養も大事だけど食べてくれることが大事、そんな時にこれから活躍するかもしれません。
コラーゲンのこと
コラーゲンは体内に貯蔵されるものではないので、継続して摂取が大事だそう。コラーゲンが消化吸収されると、体内でのコラーゲン生成が促され活性化する働きがあるといいます。体内でのコラーゲン生成にはビタミンCと鉄分が欠かせないとされています。
豚しゃぶ
次のポークレパトリーは「豚しゃぶ」。
ヒトのごはんで豚しゃぶする時は、セナも豚しゃぶごはん!
豚しゃぶは単純にセナの大好物です(笑)
セナ用の豚しゃぶを作る時、ヒトの豚しゃぶと同じように湯にくぐらすので蒸し焼きなどよりも栄養が出やすいですが、豚しゃぶはたまーにのお楽しみでセナがめちゃくちゃ喜ぶので、それでもヨシととしてます。
ミートローフ
次のポークレパトリーは「ミートローフ」。
煮込み肉と同様、豚ブロックが買えなかった時に同じ生産者が出している豚の赤身ミンチがとても良さそうだったので購入してみることに。
さらに、ミートローフではお野菜を多少は入れられるし、カットしやすいため、出先のおやつや旅行先でも便利だなと定期的に作るようになりました。
セナの手作りごはんの豚肉レパトリーの次は、豚肉の薬膳ポイントと栄養ポイントです。
豚肉の「薬膳ポイント」と「栄養ポイント」
豚肉の薬膳ポイント
まずは、豚肉の薬膳ポイント。
- 平性
- 気・血を補う
- 腎の働きを補う
- 潤いを補う(乾燥・空咳・喉の渇きに)
- 滋養強壮に
豚肉は「平性」の性質のお肉で、身体を温めすぎることもなく冷やすこともないため通年使いやすいお肉です。
よく薬膳で意識される豚肉のポイントは「潤い」で、心と体に潤いが不足がちでイライラしたりカサカサする時には豚肉はぴったりです。
反対に皮膚などがべたつきがちな場合や脂性湿疹には薬膳的には避けたほうがいいと言われている食材です。
参考書籍
➤愛犬のためのホリスティック食材事典
➤毎日使える薬膳&漢方の食材事典
豚肉の栄養ポイント
次は、豚肉の栄養ポイント。
豚肉といえば、ビタミンB群が豊富!
特にビタミンB1を豊富に含んでおり、ビタミンB1の含有量は食品の中でもトップクラスで牛肉の8~10倍ほど含有してます。
ビタミンB1の特徴
- 糖質からのエネルギー産生に必要なビタミン
- 疲労物質の乳酸を除去する
- 皮膚や粘膜の健康維持を助ける働き
ビタミンB1が足りなくなると、糖質がスムーズにエネルギーに変換されなくなり乳酸などの疲労物質がたまりやすくなるため「疲れやすい」「疲れがとれにくい」「食欲不振」などの症状がでやすくなります。
体内で蓄積できない水溶性ビタミンなのでたくさん運動した日、たくさん遊んだ日などにはわんこごはんに積極的に取り入れることで、エネルギー代謝をあげ疲れを溜まりにくくさせてあげることができます。
セナごはんでも、遊んだ後のごはんでメインのお肉を迷った時、(セナの体調考慮した上で選べる時は)出来るだけポークをあげるようにしています。
ドッグフードが主食の場合でも、おやつにポークを選んであげるなどして遊んだ後に取り入れてあげることもできます。
ビタミンB1が不足すると
ビタミンB1が決定的に足りなくなると引き起こされる代表的な疾患が脚気で、心臓と神経系の障害から起こるものです。
糖質は脳や神経の重要なエネルギー源のため、ビタミンB1が欠乏して糖質代謝がうまくいかなくなると、心臓・脳・神経系に支障が出てくるとされています。また、ビタミンB1には神経伝達物質であるアセチルコリンの合成に関与し、知覚刺激の伝達を助ける作用もあるため、欠乏することで神経伝達の支障へとつながってしまうようです。
欠乏症とまでいかなくとも、ビタミンB1不足になりやすいのは糖質・炭水化物の多い食事をさせている時です。アレルギーや疾患などでタンパク質源を制限している場合、自ずと糖質にエネルギー源を頼らざるを得ない場合もあると思いますので、そんな時には注意したいビタミンでもあります。
(参考)
「犬にも脚気はあるのか?」
「糖質をエネルギーに変え、元気をつくるビタミン(大正製薬)」
「犬と猫の栄養成分辞典(ロイヤルカナン)」
まとめ
豚肉をはじめてセナにあげ始めたのは5歳6ヶ月、よくあげるようになったのは7歳春。
若い頃に豚肉を選ばなかったのは、1歳の頃から長きに渡って食物アレルギーについて試行錯誤している中でなかなか選びにくかったという理由があります。
それでもお肉の種類を増やしたいとは常々思っており、やっと5歳になって豚肉をあげてみることができたという経緯があります。
また、豚肉を手作りごはんの食材に使う上での難点といえば、脂身が多いものが多いことと、内臓系が他のお肉と比べて手に入りにくいことが実感としてあります。
今は体調が悪くない時以外は食欲旺盛ですし、食べてもらうために調理方法を変える必要性はほぼありませんが、今後年齢を重ねる中で食欲のムラが出てくるかもしれません。
体重が減少しても食べたくない、投薬で食欲がでないなど、それでも体力をつけるために食べないといけない時があるかもしれません。
そんな時にはこうしたレパートリーが活躍する時がくるんだろうなと思います。
8歳夏頃までの感じでは食欲がない時は大抵体調が悪い時。そのため、調理方法を変えて食べさせるというよりは「食べたくない時は無理して食べない方がいい」が今のセナには合っています。でもこれからそれでは難しい時もあるかもしれません。振り返ってみると若犬の時に食欲不振のことがあり、その時は生肉を焼いて香りを出したり試行錯誤したこともありました。今思えばきっとお薬などの影響で体調が悪かったんだと思います。
ゴールデン・レトリーバーセナ7歳3ヶ月
ローストポークをセナごはんに作り始めた頃
今や豚肉はセナの好きなお肉の1つ。
ビタミンB1が豊富なので夏バテ予防の時期にもぴったり、といってもセナの場合食べられるお肉の種類も多くないので季節問わずあげていますが!
8歳9ヶ月の現在、朝ごはんは鶏肉、昼と夜は豚肉メインにしており、毎日豚肉をあげています。
こうして季節問わずあげやすいのが豚肉のいいところでもあります。
同じ豚肉という食材であっても調理方法が異なるだけでも、より目を輝かせて食べてくれます。
わんこの楽しみは、外へのお出かけや運動・ごはん・家族とのコミュニケーション!
これに尽きるといっても過言ではないので、その時間をより良いものにしてあげたいなと思います。
「美味しい」その表情から伝わるもの、
セナが喜んで食べてくれる姿は作り手にとっては何よりものご褒美。
これからもたくさんの"美味しい"を一緒に!
身体は食べ物で作られる!
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